「こうあるべき」を少し疑ってみる。一冊の本を読んで暮らしについて考えたこと

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播磨屋のおかきが好きです。

昔から、お土産に買ったり、いただいたり。私にとって播磨屋は、社長の思想とは関係なく、純粋に「おいしいおかき」のお店でした。

最近、「聖なる廃業」という言葉とともに、播磨屋が話題になっているのを目にしました。そこで初めて、社長の播磨屋助次郎さんが、かなり強い思想を持っていることを知りました。

どんなことを考えている人なのだろう。少し気になって、図書館で著書『真実』を借りて読んでみました。

目次

強い言葉が並ぶ本

『真実』には、環境問題、衣食住、医療、教育、経済、政治などについて、かなりはっきりとした主張が書かれています。

正直、私には難しい部分もありました。また、すべての内容に共感したわけでもありません。

特に、天皇制についてなど、私自身が十分に勉強しているわけではないことについて、簡単に肯定したり否定したりするつもりもありません。ただ、読みながら何度も考えさせられたことがあります。それは、

「私たちは、いつの間にこんなに『こうあるべき』を抱えているのだろう」

ということでした。

「これが普通」と思っていること

私たちは毎日の暮らしの中で、

「こうするもの」
「こうしなければならない」
「これが普通」
「こうしたほうがいい」

というものを、たくさん持っています。
それは学校で教わったことだったり、親から教えられたことだったり、社会の中で自然に身についたものだったりします。

もちろん、そのすべてが悪いわけではありません。ルールや知識があることで、安心して暮らせることもたくさんあります。でも、ときどき、

「本当にそうなのかな?」

と立ち止まってみることは必要なのかもしれません。『真実』を読んで、そんなことを考えました。

自然の中にいると、少し違って見える

私は夫と一緒に、畑で野菜を育てています。野菜を育てていると、人間の思い通りにはならないことが多いです。

暑すぎたり、雨が続いたり降らなさすぎたり。思ったように育たないこともあれば、こちらが何もしていないのに、驚くほど元気に育つものもあります。

草があっという間に生えたり、以前は「どうしてこんなに大変なんだろう」と思っていたことが、今では少し違って見えるようになりました。

自然は、人間の都合に合わせて動いているわけではない。こちらがすべてをコントロールしようとしなくても、季節が巡り、植物が育ち、枯れ、また次の命につながっていく。

そんな姿を見ていると、人間も、もう少し自然の流れに身を委ねてもいいのではないか。と思うことがあります。

健康も、教育も

本の中では、医療や教育についても、かなり厳しい視点から書かれています。私はそこに書かれていることすべてに賛同するわけではありません。

けれど、
「病気になったらどうするか」だけではなく、「病気にならないためにどうする」はよく考えています。そしてこの度、「そもそも健康に暮らすとはどういうことだろう」と考えました。

さらに、「どんなふうに生きたいのか」を考えること。これは大切なことだと思います。

教育についても、私は長く子どもたちの教育に関わってきたこともあり、だからこそ、「教育って、何のためにあるのだろう?」という問いが、今回の本を読んで改めて自分の中に残りました。

知識を増やすことも大切。できることが増えることも大切。でも、それだけではなく、

自分で考えること。
自分の心や体の声を聞くこと。
自分にとって大切なものを知ること。

そんなことも、学びの一部なのではないかと思います。

自分の哲学を持つということ

『真実』を読んで、もう一つ感じたことがあります。

これだけはっきりと自分の考えを持ち、それを言葉にすること。そして、その考えを事業のあり方にまで反映させること。これは簡単なことではないだろうな、と思いました。(いや、簡単にできる人もいるかもしれませんね。)

本の内容を肯定するか、否定するかとは別に、「自分はどう生きたいのか」を、ここまで真剣に考えていることそのものには、考えさせられるものがありました。

私自身は、まだまだ勉強不足です。だから、何かについて「これが正しい」と言い切ることはできません。でも、分からないからこそ、考えることはできる。

誰かの考えをそのまま信じるのでもなく、反対するのでもなく、
「私はどう思うんだろう?」
と、自分の中に問いを持っておく。まずは、それだけでもいいのかもしれません。

「頑張る」だけではなく、「立ち止まる」

私が最近よく考える「未来を育てる暮らし」というテーマ。すべては同じところにつながっている気がします。

もっと頑張らなければ。
もっと勉強しなければ。
もっと良くしなければ。
もっとちゃんとしなければ。

そんなふうに前へ進むことばかりを考えるのではなく、

ときには立ち止まる。
今の自分に本当に必要なのかを考える。
自分の心や体の声を聞く。
季節を感じる。
自然の中で過ごす。

誰かが決めた「正解」ではなく、自分にとって心地よい暮らしを少しずつ探していく。

それもまた、「未来を育てる」こと。年齢を重ねるほどそんなことを感じています。

今回、播磨屋のおかきをきっかけに手に取った一冊。答えをもらったというよりは、いくつかの問いを持ち帰ることになりました。そして、今一度、問いを持つことも悪くないなと思います。

「私は、何を大切にして生きたいのだろう?」

頑張るだけではなく、整えながら。自分の暮らしを、自分の手で少しずつ育てていきたいと思います。

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