アナリティック・フォニックスとシンセティック・フォニックスどちらがいい?

英語学習、特に子ども英語の分野では今やフォニックスは外せないメソッドです。多くの子ども英語の先生がフォニックス指導をしいてたり、これから指導を考えているのではないでしょうか。

フォニックスには種類があります。今主流なのがアナリティック(Analytic)・フォニックスシンセティック(Synthetic)・フォニックス

どちらの方がいい、いうのではありません。学習者の年齢やタイプ、好み、学習段階により選ぶといいと思います。

Hidemi

英語の先生やおうち英語を頑張るお母さんのヒントにしてくださいね。

目次

フォニックスとは?

フォニックスは文字と音の関係を学び、単語を読み書きできるようにするための学習法です。子どもへの英語教育が活発になり、急速に取り入れられるようになりました。

例えば、アルファベットの文字【a】は「エイ」だよ、というように【a・b・c】を「エイ・ビー・シー」の名前で教えるのではなく、「ェア・ブッ・クッ」とその文字が持つ音で教える方法です。

【dog】はアルファベット名で読むと「ディー・オウ・ジー」となってしまいます。最初から音で読むと「ドゥッ・オ・グッ」と読めるようになります。

音を最初に教えれば正しい音で英単語を発音できるようになるので、耳の良い小さい子どもがフォニックスを学ぶと、綺麗な発音ができるようになったり、単語が正しく読めるようになるのです。

日本語で 【あ】 は「あ」としか読みませんが、英語には【あ】に似た音が複数あります。発音記号だと[æ][ɑ][ʌ][ə]などです。

また、日本語で「あう」と発音すると二つの音「あ」と「う」になるのに対し、英語では「あぅ」と一つの音としてカウントされます。

アルファベットは26文字ですが音はそれ以上にあり、単語を読み書きする前にアルファベットが持つ音を覚えるのがフォニックスになります。

私は大学で英語を勉強している時にはまだフォニックスという言葉は知りませんでした。低年齢の子どもや幼児への英語教育への関心が高ってきて、フォニックスが注目をされるようになりました。

フォニックス指導は急がないこと

フォニックスは比較的新しいメソッドなので、若い先生は大学の教職課程で学ぶかもしれませんが、実際にフォニックスをよく知らずに指導している先生もいます。

今はたくさんの英語フォニックス教材があるし、小学校英語でもフォニックスは導入されています。中学校では副教材としてフォニックスのワークブックを採用する先生もいると聞きます。私もフランチャイズ英語教室をしていた頃のテキストにはフォニックスが導入されていました。

最近はフォニックス教材をたくさん目にするようになりました。そうなるとフォニックスって効果があるのかも、フォニックスを学べば英語が読めるようになって英語の力が早く付く、と期待するかもしれません。

私自身、子どもにフォニックスは良いと思います。ただ急いで教えようとするのは危険です。英語の音を教えたらすぐに読ませて書かせて、をしてしまいがち。焦りは禁物です。

英語を第二言語として学習する日本の子どもがフォニックスを学ぶ場合は、英語と日本語の文法構造の違いだけでなく、上に書いたように音と文字の関係や単語の作り方が全く違うこと、フォニックスを学ぶ前の環境の違いを意識する必要があります。

英語圏の子どもは読み書きができる年齢4~6歳になったらフォニックスを導入します。そしてそれ以前に次のような音にフォーカスする活動を沢山やるそうです。

✔音素(音の最小単位)の音を学び、単語の音を聞いてその音に気づかせる
✔ 一つの単語の中に音節という幾つか塊があることに気づかせる
✔オンセットライムで単語の構成に気づかせる
✔音素を自由に操作させる

こんなことをやりながら、意味のない言葉を作ったり分解したりして音遊びをたっぷり楽しむのです。

しかも読み書きする年齢になるまでに、生活の中で沢山の英語の音を聞いているという前提があります。日本の子どもが生まれた時から沢山の日本語を耳にし、ひらがなを習得していくのと同じ。

ということは、英語の読み書き指導をする前には、この音遊びや英語をたくさん耳にする機会を持つ必要があります。英語の音を教えたらすぐに、単語を読ませて書かせたり覚えさせようとするのは危険です。

フォニックスには種類がある

フォニックスには種類がいくつかあります。

主なものが二つ。アナリティック・フォニックスシンセティック・フォニックスです。

「アナリティック・フォニックス」

・単語の音と文字の関係性を分析して、ルールを見つけ推測して読む
・アルファベット26文字の順に音を学ぶ
・26文字の音を学んでから単語を読む練習
・英単語の音と綴りと意味を知っていることが前提
・比較的年齢の高い子どもに向いている

有名なものが松香フォニックス

「シンセティック・フォニックス」

・音にフォーカスし、音を合成させて単語を読む
・単語の中で良く使う順番で42音を学ぶ
・新しい音を学ぶたびに、その音をくっつけたり離したりして読める単語を増やす
・単語の意味が分からなくても読めるので、その意味を教える必要がある
・低年齢の子どもから取り入れやすい

有名なものがジョリーフォニックス

日本では長い間、アナリティック・フォニックスが一般的でした。

どちらが優れているというのではありません。学習者の年齢やタイプ、好み、英語学習段階により
先生が選ぶのが良いと思います。

自治体によりますが、小中学校で取り入れられているのはアナリティック・フォニックスの方が多いようです。

私は松香フォニックス、ジョリーフォニックスのどちらも研修を受け、指導をした経験があります。教室を始めた頃は前者で指導していましたが、今はジョリーフォニックスを採用しています。

というのもジョリーフォニックスがどんな子どもにも取り組みやすいと言われており、どちらも指導してきた経験から、それを実感しているからです。

ジョリーフォニックスは多感覚で学習できる方法。生徒が視覚優位、聴覚優位、体感覚優位な、どのタイプであっても色々なアプローチで指導ができます。

また、多感覚指導ができることから、読み書き困難など学習障害のお子様にも受け入れられやすく、多くの児童英語の先生が採用しています。

日本語のひらがな学習と似ているフォニックス

小学校で子どもたちは「あいうえお」のひらがな学習しますね。この方法と似ているのがジョリーフォニックス・フォニックスです。

小学校では先生が最初に教えるひらがなは「つ」、「く」、「し」というのをよく耳にします。

一筆でかけて形が簡単なものは最初の文字指導としては子どもには負担になりにくいですよね。そして読み方、書き方を学んだあとは、これを組合わせて「くし」、「くつ」、「つくし」というように単語を作ります。

あいうえお順ではないのです。「あ」や「お」は覚えたり書くのが難しいので後まわしなんですね。

小学校に入る前におうちでひらがなの読み書きを教えたいママは「あいうえお」の順にこだわらず、簡単なひらがなから始めて、お子さまが書けた!読めた!という自信を高めると文字学習がスムーズになると思います。

ということは英語の文字学習もabcからでなくてもいいですよね。

ジョリーフォニックスは42の音素の中で単語になりやすい音から始めます。3音学べば、もうその3文字を使った単語が読めます。音と読める英単語が同時に増えていきます。

子どもが小さいうちは急いで読ませる必要はないのですが、次第に読めるようになると個人差があるものの自ら単語を読むようになります。

発音記号を習い、単語の読み方を覚えた昔とは随分違いますね。最近は大人の英語学習者にもフォニックスが広がってきています。

子育てママが英語をやり直したいと思っていたら、子どもと一緒にフォニックスを学ぶのもお勧めです。


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